クレンペラーの指揮で聴くマーラー の交響曲第2番「復活」

2018年12月以来の鑑賞。
バーンスタイン盤とともに愛聴盤だ。
第1楽章は長大だ。何度となく冒頭の主題が現れる。深い森の中を進んでいるようでもあり、死を予感させるようでもある。あるいは回想のようでも。激しさと優しさ、ロマン的な気分と拒絶的な気分が相克する。いずれにしてもクレンペラーの演奏には本物の香りがする第1楽章だ。
第2楽章のアンダンテはマーラーらしい美しさに満ちた主題で始まる。クレンペラーの演奏はしかし淡々としたもので、感情の移入は感じられない。後半現れるピチカートを交えた楽句の演奏では、一切の夾雑物を排した清々しさがある。虚飾も誇張もない演奏は