「熱 燗」の日記一覧

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カリッとしてすきみ鱈のバター焼き 

   棒鱈のほどよくほぐれ東山   岩井如酔  ぶつ切りの鱈山盛りにちやんこ炊く 升本行洋  お茶漬けに塩の干鱈を裂き炙る  アロマ  越後路の鱈の白子が恋しくて 赤座典子  回転鮨の軍艦巻き鱈白子  アロマ  巴里つ子の鱈三昧の暮らしかな  瀬川公馨  鱈の腸指一本が絡め捕る 泉田秋硯  新鮮な鱈を塩蔵すき身鱈  アロマ  鱈食うて名刹めぐ…

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熱燗や徳利の模様懐かしく

 熱燗や日頃無口が堰をきる  丹生をだまき  仏人の夫婦熱燗所望せり 木暮剛平  熱燗や鯛の兜煮子が作り 詫摩まつ子  熱燗や返らぬ日々の童唄 木下忠雄  熱燗美味し肴は柿の種  アロマ  熱燗や残年がもう楽しくて  守屋井蛙  熱燗や関西弁の鍋奉行 竹島勝代  熱燗や竹筒にある節ぢから 加藤峰子  熱燗や酒に料理に一家言 中原敏雄 …

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新幹線京都辺りで雪景色

 一人なり歩調変へずに枯野行く 上野孝行  枯野に火ぱつと点きさう大没日 白井剛夫    雪もあり屋根もありたる露天風呂  椿和枝  一斉に子供とび出す雪の朝  あさなが捷  ぬばたまの黒髪へ雪大晦日  山田六甲  子の瞳輝く雪の金閣寺 河本利一  雪の竹しなやかにあり風すこし 外川玲子  雪しんしん卯の花炒つてをりにけり 栗栖恵通子  雪し…

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熱燗にほろ酔い心地目刺し食む

 熱燗に侍りし妻の二十年  瀧澤伊代次  熱燗し妻をしまひの湯にゆかす  木津 柳芽  夫に熱燗ありわれに何ありや  下村梅子  熱燗の肴は成田ごぼう味噌  鈴木さとる  熱燗や二時間前は阿弥陀堂  鈴木鷹夫 千年  熱燗にほろ酔い心地目刺し食む  アロマ  熱燗やまつくらがりの日本海  福田かよ子  熱燗や人にもありし隠し味  大井戸辿  熱燗や心の内を赤絵皿  星野紗一 …

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料亭に河豚を頂く親子旅

     「アロマ」の句  師走に聴く台風二十二号のニュース  凍てた径にて転ぶたんこぶ出来た   リュック背負い買い出しに行く雪の街  雪の嶺富士を眺めて屋上に  屋上の駐車場雪に絵を描く子  縄のれん潜ってキュッと熱燗を  江戸切子ワイン注げば濃紫  コートにロングブーツで街を行く  飲み会は商店街の釜飯屋  料亭に河豚を頂く親子旅    夕闇に次第に点る冬の灯よ …

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麗らかな冬日長閑に浴びており

  ネットのアパレル通販を見て 昨夜良いと思ったコートがある   日が変わると送料無料となった    目を閉ぢて立冬の陽に抱かれをり  四條進    金メダルの走者細身や冬陽浴ぶ  田中藤穂  飛行機雲を編むやはらかな冬陽  辻水音  麗らかな冬日長閑に浴びており  アロマ  冬の陽を返へす熟柿とピラカンサ  七郎衛門吉保  冬の陽を楕円に映す道路鏡  小松誠一  …

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塩昆布セロリの浅漬け生姜味

 浅漬の鉢に食卓整ひぬ  稲畑廣太郎  浅漬の味よくなりし夕べかな  舩越美喜  浅漬けの好み蕪と大根よ  アロマ  浅漬の仄と香りし朝餉かな  稲畑廣太郎  食すすむ浅漬茄子の今朝の色  佐津のぼる  浅漬の胡瓜をうすく薄く切る  天野美登里  紅き葉をとざして氷る神の池  松下八重美  蓮氷縫ひて小舟の出で行けり  中鉢弘一  氷上へ星落つる音ひびぎけり …

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昭和の風に煽られ坂上る

 菜の花や昭和の色に暮れている  仁田脇一石  桐の花大正昭和四姉妹  松丸とわ子  七草粥今日をかぎりの昭和かな  福川八重子  昭和生まれも何時しか古び行く アロマ  昭和逝く七日の夜の雨の音  関森勝夫  蝉鳴くや消えざるものにわが昭和  板津堯「雪起し」  大正も昭和も生きてさんま食ふ  深見けん二 日月  家族四人は昭和の生まれ アロマ  平成も昭和も嫌ひ韮・蒜  …

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小学生学校より帰って饒舌に

 孤りのスキーその技のみは饒舌に  林翔 和紙  魚雷待つ皆着膨れて饒舌に  渡邊白泉  泣くことのあれば饒舌の霧一夜  渡邊白泉  寄鍋や子の饒舌を幸として  岡田貞峰  汗し饒舌亡父語るわれら異母姉妹  平井さち子 完流  小学生学校より帰って饒舌に  アロマ  寒餅の罅の饒舌はじまりぬ  斎藤みゑ子  萱草の饒舌畦に屯して  間名部ちさと  花種を蒔きしその夜は饒舌に  …

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親子で談笑居間のテレビ点け

 走馬燈ふるさとびとの長話  田中冬二 若葉雨  淡雪や曇る玻璃戸に談笑す  高濱年尾 年尾句集  談笑に炭団の月や欠けんとす  浜田波静  談笑平日の如し子規忌の日  塚谷無為  着ぶくれて四方山話母も好き  行方克己 昆虫記  昼寝組雑談組や山の荘  山本晃裕  冬暖の談笑痴者をなみしけり  飯田蛇笏 山廬集  豆飯や法話とならず談笑す  高浜きみ子  熱燗に舌を焼きつつ談…

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お正月吾子と晴れ着で御年始へ

 桐一本金色の年立ちにけり  原田喬  梅提げて新年の御慶申しけり  正岡子規  榛の木に色出でて年新たなり  森田公司  樫の幹地より岐れて年明くる  横山房子  樫の木に日の匂うなる年新た  細見綾子 天然の風  橋おのおの影を水面に年迎ふ  長屋せい子  水 音 の、 新 年 が 来 た  山頭火  水と火の妻の業終へ年明くる  能村研三 鷹の木  注連縄の大黒柱年迎ふ  …