「バーンスタイン」の日記一覧

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マーラー の交響曲第9番をバーンスタイン指揮で聴く

2023年1月以来の鑑賞。 バーンスタイン指揮による同曲は、ニューヨーク・フィル(1965年録音)、アムステルダム・コンセルトヘボウ(1985年)、イスラエル・フィル(1985年)、そして、ウィーン・フィル(1971年)のDVDを視聴している。このCDで聴く演奏は、一言でいえば非常にスリリングなものだ。 第1楽章はある種の刺激性と緊張感の強い演奏だ。一期一会ともいうべきベルリン・フィルとの真剣勝…

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バーンスタインの指揮で聴くマーラー 交響曲第9番

2014年8月以来の鑑賞。 バーンスタインの最後のマーラーの交響曲全集のスタートとなった録音だ。 このオーケストラとの録音は第1番「巨人」、第4番がある。歴史と伝統をもつオーケストラであるため、バーンスタインが振るとどのような演奏になるのだろうかとかすかな興奮を覚えた記憶がある。 何と彫りの深い弦、そして、柔軟な木管と金管の響きだろうと第1楽章を聴いてすぐに感じる。アンサンブルの密度も高く充実し…

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マーラーの 交響曲第8番「千人の交響曲」・交響曲第10番から「アダージョ」をバーンスタイン指揮で聴く

2020年8月以来の鑑賞。2枚組のCD。 1枚目は交響曲第10番から「アダージョ」で始まる。1960年代に録音されたニューヨーク・フィルとの全集にも収められているし、LPでも聴いている。今回聴いた音源はDVDに収められたものと同じであろう。この演奏もやはり、バーンスタインの冷静さを保ちつつも濃密な演奏に接することができる。ある意味ではバーンスタインのマーラー演奏における特色が集約されているといっ…

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マーラー の交響曲第7番をバーンスタイン指揮で聴く

2020年7月以来の鑑賞。 この曲はバーンスタインの指揮したウイーン・フィルのDVDで何度か視聴していた。テノール・ホルンの独特の響き、タンバリンのトレモロなど普段あまり聴かない楽器もいくつか現れる。また、ヴァイオリンのソロ的な扱いなどにもマーラーらしさがある。途中ではハープも聴くことができる。 第1楽章のテーマは後に、形を変えて何度となく現れるが、響き全体も変化と起伏に富み、バーンスタインの主…

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マーラー の交響曲第6番「悲劇的」・ 亡き子をしのぶ歌をバーンスタイン指揮で聴く

2017年11月以来の鑑賞。 オーケストラの響きが生々しい。スネアドラム、グロッケンなどの打楽器はもちろん、トランペット、ホルン、そして、うねるような弦楽器群。ある種の凄味すら帯びている。激しさと力強さの中に、しなやかさもあり、さすがにバーンスタインだと納得してしまう第1楽章だ。途中ではヴァイオリンのソロ、カウベルの素朴な音色も現れ、それらもまた印象深い。音楽が前進する。 第2楽章はスケルツォと…

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マーラー の交響曲第5番をバーンスタイン指揮で聴く

1963年のニューヨーク・フィルとの録音、1972年のウィーン・フィルとの録画を視聴している。録音を重ねるごとにテンポは遅くなりそれに伴って演奏の深さと内容は充実度を増している。前述の演奏も見事なものであることは言うまでもないが、ここに聴くウィーン・フィルとの演奏はそれらを凌駕するものがある。 第1楽章は葬送行進曲。荘重ながら、正確で厳粛な歩みを見せる。トランペットが奏でるファンファーレは第4番…

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バーンスタイン指揮で聴くマーラー の交響曲第4番

2017年7月以来の鑑賞。 第1楽章の冒頭からしてオーケストラの響きは透明感に満ちている。ブックレットにある楽器編成を読むと、チューバとトロンボーンがないことに気づく。また、第5番に現れるトランペットのテーマなども聞こえてくる。アバドやクレンペラー、テンシュテットの演奏とは趣を異にするが、バーンスタインの演奏らしく、内面に熱くたぎるものをコントロールしているかのようだ。 第2楽章はある種の不気味…

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マーラー の交響曲第3番をバーンスタインの指揮で聴く

2021年1月以来の鑑賞。 1961年のニューヨーク・フィル、1972年のウィーン・フィル(DVD)に比べて、バスドラムの響きなどにある種の凄みを覚える。同時にこの曲が内包する明るさも。録音の良さもあるだろうが、バーンスタインとオーケストラの相性の良さもあるだろう。 第1楽章は何度か現れるヴァイオリンのソロも印象深い。楽章の終わりは明るさと温かさに包まれている。 第2楽章はメヌエットのテン…

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マーラーの 交響曲第1番「巨人」・ 「さすらう若人の歌」をバーンスタイン指揮で聴く

ジャケットを見ると2000年にプリントされたことが分かる。第5番も同梱された廉価盤。バーンスタインの「巨人」はニューヨーク・フィルとのLP、同じ音源のCD、ウィーン・フィルとのDVDを聴いている。 実に久しぶりに手に取った。長い序奏からしてバーンスタインならではの緊張感がある。主部に入ると豊かな歌にあふれ、清浄な大気に満ちた深い森がイメージされる。楽章終わり近くの高揚も見事だが、さすがにアムス…