メレンゲのふはり泡立つ遅日かな 奥田茶々 宙に舞ふスケートボード遅日かな 岩月優美子 法隆寺よぎり遅日の郵便夫 安養寺美人 この庭の遅日の石のいつまでも 高浜虚子 ビルを出て遅日の街にまぎれ入る 井本農一 戸を開けて子を呼んでいる遅日かな 千葉皓史 勝手口開ければ遅日の日差しかな アロマ 遅き日の機嫌直しの麩煎餅 …
「アロマ」の句 蕗の薹ぽつぽつ早緑草の上 桜草鉢植えの薄紅柔く 如月の空蒼く日差し澄み渡る 街行けば車多くて春の昼 日差し眩しく辺り煌めいて 春の宵辛夷の花の白さ増す 紅茶淹れ花の香りのクッキー二枚 早春の夕餉に刺身盛り合わせ 鰺フライコロッケ春の食卓に 朝の冷え厨に立って湯を沸かす 時折の風…
つき出しの赤貝通天閣灯る 杉浦典子 赤貝を俎に打ち雨催 杉浦典子 秤より落つ飯蛸の二つ三つ 高橋照子 飯蛸を種に加へし関東煮 高崎武義 呉須鉢に沢煮の独活と飯蛸と 小阪律子 辣韮で釣る飯蛸や秋暑し 宮坂幸次郎 飯蛸を小鍋で煮付け醤油味 アロマ 飯蛸のこまつしやくれて茹で上る 田岡千章 飯蛸といふも親指ほどのもの …
玻璃皿に熟柿の照りや夜の炬燵 遠藤 はつ 菊の宿夜は炬燵のあたたかく 木村蕪城 青すぐり浅間くもれば炬燵して 山田孝子 掘り炬燵懐かし記憶幼き日 アロマ 鶯や明けはなれたる海の色 中川宋淵 鶯や慈姑煮上る薄萌黄 小澤碧童 鶯や駕籠にのりたる那智詣 楠目橙黄子 橙圃 雨降って鶯の鳴く一日かな アロマ はる…
「アロマ」の句 2020年1月12日 元旦に雑煮を作り餅一つ ぬくぬくと初日の色を楽しめり 蕗の薹花卉に生ければ春めいて 校庭に花びら渦巻くつむじ風 紅色のシクラメン届く睦月かな 銀色の枝の網目に春の空 娘の雛人形木目込みに決め 琴の音の長閑に響く料理屋で 雨催い鶯鳴いて幼声 清流…