ひと晩寝かせたカレー
ひと晩寝かせたカレーは美味しいという。 本当か? 一度実験してみたくなった。 布団を敷いて カレーを寝かせ その横で子守歌を歌ってたら ボクの方が先に寝落ちした。 ヾ(--;)ぉぃぉぃ ★:*::・'☆。.:゚★。、:*:・'☆。.:*: ひと晩寝かせたカレーは美味しいという。 本当か? 一度実験してみたくなった。 布団を…
ひと晩寝かせたカレーは美味しいという。 本当か? 一度実験してみたくなった。 布団を敷いて カレーを寝かせ その横で子守歌を歌ってたら ボクの方が先に寝落ちした。 ヾ(--;)ぉぃぉぃ ★:*::・'☆。.:゚★。、:*:・'☆。.:*: ひと晩寝かせたカレーは美味しいという。 本当か? 一度実験してみたくなった。 布団を…
だだっ広い教室に生徒は3人。 田舎の学校は年々生徒が減って行く。 あと何年か先には廃校になってしまうかも知れない。 それでも子供たちには全国同じように、決められた課程を教えなければならない。 なので、こんな小学校にも大きなピアノがある。 本来は講堂に置いてあったのだが、生徒が減り、講堂を使うまでも無くなったので、今は教室の片隅に置かれている。 毎年の卒業式にはホタルの光を…
ツルゥゥゥゥーー!!! ツルゥゥゥゥーー!!! ある日の午後、何の前触れもなく電話が急に鳴りだした。 「はい、もしもし。」 「あ!お父さん、オレオレ。」 「おう!どうした?」 と言いながら、ひょっとしたらこれは例の怪しい電話かもしれんな?と思いだしていた。 「お父さん、ちょっと助けて欲しいねんけど。」 「何があったん?」 「実はな、言いにくいねんけど・・・。…
「ああ、いっそのこと仙人になりたい。」 男は丘の上から街並みを見下ろしながら、そんな思いに駆られていた。 信頼していた人に裏切られ、家族にも見捨てられ、もはやこの世では何一つ実現したいと思う欲望もない。 彼に残された欲はただ一つ、それは人間を超えた存在としての仙人になることだった。 「どんな修業を積めば仙人になれるのか?」 彼は山の中腹にある古びた寺を訪ねた。 三照山…
「よし!絶対にものにしてみせるぞ!」 そう言うと彼は研究室に籠った。 かれこれ2年と3カ月余り。 食べるものを食べ、飲むものも飲んで、彼は研究に没頭した。 「できたぞー!!」 大きな叫び声と共に彼は研究室から飛び出してきた。 その声に驚いた同僚たちがぞろぞろと集まって来た。 「遂に完成したぞ!」 「何を作ったんだい?」 「聴心器だ。」 「何だって!? 聴診…
「おはようございます。」 「おはよう・・・って、君、どうした?」 「え?何がですか?」 「何がって、目に何かくっついてるぞ!」 「ああ、これですか?」 「何なんだそれ?」 「これですか?これはバットです。」 「バット?」 「はい。大谷翔平のバットですよ。」 「どうしてそんなもんが目にくっついてるんだ?」 「ほら、この間まで彼、調子悪かったじゃないですか。」 「そ…
「こんな能力、何の役にも立たないわ。」 彼女には不思議な能力があった。 遥か先の未来を正確に見通せるというのだ。 それにもかかわらず、彼女はその能力を持て余していた。 「ああ、こんな無駄な能力、絶対にいらないわ~!」 未来が正確にわかる能力は使い方によっては便利なものだ。 数日先の事が分かれば一財産築くことができるだろう。 数カ月先の事がわかるなら、場合によっては多くの…
空飛ぶ車が空を飛びだし、頭の上が賑やかになり出した頃。 一人の国語学者が空飛ぶ車に異議を唱えた。 「通常において飛ぶのは空に決まってる。陸を飛ぶとか海中を飛ぶとは言わない。飛ぶと言えば空だ。なので、飛ぶ車にわざわざ空を付ける必要はない。」 この意見に多くの国語学者が同調した。 そんな指摘を受け、報道各社は空飛ぶ車という呼称を止め、単に「飛ぶ車」と呼ぶようになった。 …
A社が個人用の空飛ぶ車を開発した。 ・・・・ 「社長!A社に先を越されてしまいました。」 「どんなやつだ?」 「2人乗りの個人用です。」 「そか。じゃあ我が社は6人乗りのバンを作れ。」 ・・・・ 「社長!」 「なんだ?」 「A社が2人乗り、B社が6人乗りを開発しまいましたよ。」 「それならうちは50人乗りの空飛ぶバスを作ろう。」 「バスですか?」…
ドローンと言う呼称は自動操縦による 無人飛行体 を指す。 なので人が乗る物には使えない。 そこで考え出したのが 空飛ぶ車 という呼称だ。 何となく可笑しさを含んでいるような呼び方だが、現状、報道各社はこの呼び方を使っている。 この空飛ぶ車は主に離島や山間部など、交通の不便な場所を行き来する目的で初期の導入が予定されている。 商品の開発が進み、コスト面や品質の改善が進めば、や…
厳戒態勢の広島市でG7首脳会議が開かれようとしている。 時期を同じくして、神の国ではG800が開催される。 G800とは八百万の神様が一堂に集まり「担当変更」を話し合う会議の事だ。 この会議では向こう一年間の神様の役割が決められる。 神様にもそれぞれ得手不得手があるから担当の自己申告をするのだが、必ずしもそのとおりには決まらない。 なぜなら人気のある役割とそうでない役割があ…
方向音痴のカーナビが言った。 「あれ~?なんか道に迷ったみたい。」 それを聞いたベテランドライバーが言った。 「それぐらい大したことじゃない。 俺なんか 人の道を踏み外したよ。」 ヾ(--;)ぉぃぉぃ
人類は思いを伝えたり 出来事を記録するために いつの間にか 言語と文字を作り出した。 地球は文字を作れなかったので 地上の出来事を記録するために 幾重にも地層を積み重ね 積み重ね あらゆる出来事を閉じ込めて 化石を作った。 今、僕たちは様々な出来事を 映像という形で記録し いくつかの思い出を折りたたみ 折りたたみ 折りたたみ折りたたみしてるうちに …
変な時間に起きて大谷翔平に齧りつき、それが終わるとまた中途半端に寝て、今度は何の目的もなく起きるという不規則な生活を繰り返してると、今食べてる食事が朝飯なのか昼飯なのか、あるいはひょっとして最後の晩餐なのではないか等と次元の裏側に滑り落ちたような思考が始まったりする。 そんな時、たった一つの支えになってくれるのがボケるという崇高な脳の働きだ。 ボケると言っても本当にボケてしまって…
天気が良いというのに 天気が良過ぎてというか 多量の花粉が舞ってるようなので 今日も朝から部屋の中でYou-tubeの動画を見る生活。 画面をフルスクリーン状態にして、先日のWBCのハイライト動画から大谷翔平のホームラン動画を経由して、いつの間にか懐かしいフォークソングになったので、視線を窓の外の景色に移して何曲か聞いていたら、PCが急に静かになった。 「あれ?スリープした…
「誰が何と言おうと、誰に何と言われようと、僕の人生は僕がしたいようにする。」 同期会で昔の友人たちから好き放題言われ、コケにされた事など気にも留めず、彼はさらに苔の学習に勤しんだ。 「え~と、散歩道にある大きな岩にへばりつくように生えているのがギンゴケ、苔玉を作るのはミズゴケ、杉の木のようなかっこいい苔がスギゴケ、人に嫌われようがお構いなしにどこにでも顔を出すのがゼニゴケ・・・。…
彼は65歳で無事に定年退職した。 58歳の時に「さあ、あと2年の辛抱だ。」と喜んだのだが、会社の定年延長が決まり、家族に促され、とうとう65歳まで働くことになった。 「これで晴れて自由の身だ~!」 解放された喜びを存分に味わうつもりだったが、いざ退職すると何もすることがない。 これといった趣味もなく、遊び仲間もいない彼にとって、退職後の生活は暇を持て余すだけの生活だった。 …
ある時、その地方を大きな台風が襲った。 「100年に一度あるかないかというような猛烈な台風です。」 気象庁の担当官はいつものような調子で人々を脅したが、それは単なる脅しでは終わらず、現実の恐怖となった。 かつて経験したことがないほどの猛烈な風が吹き荒れ、土砂降りの大雨が降り、台風は甚大な被害をもたらした。 あちらこちらで送電用の鉄塔が倒れ、電気がストップし、広範囲に及ぶ大規模…
ミズスマシ達はいつものように体の下半分を水に沈め、その黒々とした背中を水面に浮かべて、楽しそうに泳いでいた。 彼らには目が4つある。 下の二つの目で水中を観察し、上にある二つの目で上空から襲ってくる小鳥たちを警戒する。 自然界の生き物たちは餌になる生き物を探すと同時に、自分たちが天敵の餌にならないように警戒をしているのだ。 そんなミズスマシが遊んでいると、そこへ突然になり…
へんてこりんなウイルスの蔓延で、不要不急の外出が禁止され、自分の家に引き籠る人が増えた。 一日中部屋の中にいると、ついつい口に物を運ぶ。 退屈と言うものは何かを食べることで昇華されるものである。 食べる食べる、太る太る、おまけに好きなことができないストレスに加えて運動不足やら睡眠障害。 日常生活のあらゆるものが糖尿病の原因となり、患者が急激に増加した。 糖尿病になったと…