さんが書いた連載ため込んだ古代史への周回 の日記一覧

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古代史への周回 アラカルト 10

小生は東洋史の北アジア史専攻の学生でしたので、中国史は 一般的な知識があります。だから紀元前から古代文明の担い手である中国の底知れない力が現在も恐ろしく感じます。 世界一文明として古く、近代科学以前の社会科学を全て備えた国を宣戦布告なしに侵略し、最大科学資源強国のアメリカに戦争を仕掛けた我が国が、民族滅亡一歩手前までいってしまった事に どうしても当時のインテリジェンス不足を痛感します。   …

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古代史への周回 アラカルト 8

どうやら 邪馬台国が239年に魏志倭人伝に登場する以前に 政治形態を伴う部族国家が大和地方を主体として存在した事は  地政学的にも発掘考古学 的にも確実であろうと思われます。それは天皇家の始祖王の神武天皇が実在であったかとは関係なく肯定できるのです。 記紀によると歴代の天皇の名称に 神 が付く天皇が3名います。初代神武、10代崇神、15代応神とその母神功皇后がそれで、おまけに初代神武と崇神は、…

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古代史への周回 アラカルト 7

あとひとつ 確実な年代資料として、広開土王碑文が 存在します。 これは391年から412年まで高句麗の好太王が君臨した偉業の顕彰碑ですが、 このうち391年から404年まで 倭による朝鮮半島での軍事行動が記録されており、4世紀の日本の状態にどう対応するのかが問題となります。 これは記紀で云う神功皇后の時代なので、戦後は全く否定されているのですがはたしてそう言い切れるかの検証も必要です。 さて古…

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古代史への周回 アラカルト 6

やっと具体的な年代としての記述は、やはり中国資料から解かざるを得ません。 古事記日本書紀の神代からは初代の天皇ははたして、何年ごろ所在したのかは解りようが無いのです。 倭または倭人としての記述の、最も古いものは中国最古の書と云われている 山海経 に紀元前300年から500年頃と思しき頃の記述として 「蓋国は鋸燕の南にあり それは倭の北であり 倭は燕に属している」 とありますので蓋国は北朝鮮、…

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古代史への周回 アラカルト 5

さてその筋書の概ねは、比較的良く知られている海幸山幸の神話ですが 古事記日本書紀を比較しながら検証すると、ここにも明らかに何か 作為的な意思がかんじられます。まず古事記は、天孫降臨した二二ギノ命は国つ神オオヤマツミの娘、木花佐久夜比売と結婚し、俺の子かどうか疑った夫婦喧嘩の末、比売はお産の御殿に火をかけてこの火事の中で無事に3人の子供を産みます。 第1子がホデリ 第2子がホスセリ 第3子はホオ…

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古代史への周回 アラカルト 3

連日 オミクロン株の第6波やら、北京冬季五輪の報道中 にも拘わらず、ウクライナ情勢のロシア軍による侵攻懸念 やら、何にも出来ないで只自粛のみの日常に、少々うんざしていますが、スポーツの世界は悲喜交々の結果でも真剣な人生への取り組みに勇気を鼓舞されるのが救いです。 最近は街に出ても、その取り組みが両極端で、私の所属する絵画クラブの例会は公共の施設を有料で借りていますが、閉鎖されず、結果的に、20…

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古代史への周回 アラカルト 2

現在日本の国家としての最古の文献資料は古事記と日本書紀ですが、これは8世紀持統朝の成立で、例えば、それまで家族親類で経営していた商店が会社組織になり、いよいよ企業として上場するためには一応の社史が必要となり、それまでの下請けとの関係や業界団体、株主の状態を公式記録として示す必要が生じましたので作製したものです。したがってあえて過去の不都合な事は極力避け、会社成立に都合の良い事象ばかりが記録される…