損保３社の統合

少々、業界を知る者の私見です・・

昨年、１月に最大損保のＴ社が、600億円（最終的には1,000億円超と言われています・・）を投じて開発していた業務を抜本的に改革する新情報処理システムが稼働しました。

ＭＳ社をはじめ損保各社の焦りは相当だったと思われます。

また、損保業界はおしなべて、未払い不払い等の再発防止、社内コンプライアンスへの人と資源の集中を余儀なくされています。

そこへ10月のサブプライム問題です。

ＩＯＩ社とＭＳ社は、Ｔ自動車と密接な関係があり、急速な高齢化と自動車の販売台数の急激な落ち込みが、Ｔ自動車に危機感を抱かせた、のではないかと考えています。

また、ＩＯＩ社は　過去にも（ＣＤＳとは異なりますが）ＮＹテロで明らかとなった　ハイリターンな再保険取引を行っていましたが、今回もＣＤＳ等の影響をかなり大きく受けています。

ＮＤ社は規模的に劣り、親会社（Ｎ生命）の思惑通りに成長を遂げることが出来ていないというジレンマがあります。

また、ＭＳ社はかねてより「Ｔ社を保険料収入で抜く」ことを計画に掲げており、さらには損Ｊ社と水をあけることが可能な方法を模索していたと思われます。

つまり今回の合併は当該３社の思惑が一致しての合併ということが出来ます。

大きくは、人的資源の合理化・システム開発費の統合による合理化・損害査定網の整備統合による合理化が目的ですが、引き金を引いたのはサブプライム問題に端を発した株価下落も一因です。

今回の合併により、資本の毀損を３社が合併することにより補うことが出来ますし、また合併３社は営業戦略や海外展開等でクロスする部分は少ないと考えます。

３社の営業面での長所を生かし、弱点を補っていくことが出来る合併といえます。

本日の日経記事の「損Ｊ社が持ち株会社制へ移行する」のも、この３社合併への対抗策としても意味合いがあります。

次は外資が株を持つＮＫ社とＦ社に対して何らかの動きがあるかも知れません。

Ｔ社が再度、動くかも知れないと考えています。

じろうさん

　　　　　合っているかどうかはわかりませんが、合併のメリットは、

　　　　　?ダブっている支店の統合ないしは閉鎖（人件費の節約）
　
　　　　　?ダブっていなければ、その支店を通じての販売、売り上げの増加の期待
　
　　　　　?競合相手が減少する
　
　　　　　?そして最後になりましたが、器を大きくして、会社が直面しているリスクの回避

　　　　　そんなことが考えられますが、新聞の報道も読んでください。　但し悪い影響を及ぼす、例えば、人員整理など、に関しては、昨今のこと、報道はされない可能性もあります。

　　　　　統合の話しが、報道されて、株価があがったらしいです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Tiger