何とかして吃音を人に分かってもらいたい
はじめまして、
吃音について、皆さまにお尋ねします。
私(現在67歳)は過去10歳から50歳まで吃音でした。
吃音をご存じない方のために少し説明します。
言葉が滑らかに出ない病気(日本では病名にない、社会不安障害や発達障害の中に含まれている。欧米では治療対象)で、幼児の発病率は約5%、80%は自然治癒して、先人になっても吃音が残る人は約1%。
言葉が出ないことは、日常生活をおくる上で、重大な障害となる。例えば学生では、先生に質問されて、答えが分かっているのに、言葉が出ないので、分からないという表情でごまかしたり。また、職場で、仕事上に必要なコミュニケーションがうまくできなく、当然、仕事ができない人と評価されてしまう。
吃音の人は社会生活の様々な場で適応できなきく、多様な適応障害を発症します。その一つが、自己評価の低さ、劣等感、対人恐怖、特に発言の必要な場でに恐怖、緊張。異常な緊張に耐えられなく、いつも回避や逃げるという行動習慣をとるようになる。
その結果として、引きこもりや鬱や自殺までも起こる。
吃音の治療法は、日本ではないに等しく。現状では全く見捨てられた状態。
吃音者が自分が吃音で困っていることを発信するのが、とても稀であることが原因。なぜ吃音者は吃音であることを表現しないのか、それは吃音であるから、口頭での表現ができないから。それと、吃音は恥ずかしいことだから、よほど、勇気がないと言えない。
私も吃音であった時、自分が吃音であることを、周囲の人に言った経験がない。言っても到底分かってもらえない。親にさえも相談しなかった。
どうせ分かってもらえない。「もっとゆっくり話したら」「もっと落ち着いて」と助言されるだけ。ゆっくりしゃべれるぐらいなら、吃音にはならないよ。
さて、皆さんに質問ですが。
吃音の方にお尋ねしたいのは、自分が吃音で困っていることを、どのようにして人に伝えようとされたのか、その方法、その結果についてです。吃音の人がカミングアウトするのは、とても難しい。どのようにすればいいのか、経験者へのお尋ねです。
もう一つは、吃音ではない方、99%の方への質問です。
話し相手が吃音だと言われた場合、どのように感じますか。ちょっと言葉が出ない程度で、どうして、そんなに深刻に悩むのだろうと、不思議に思いませんか。考えすぎ、神経質、こだわりが強い、偏屈、変わり者と思わなかったですか。
まだ、お尋ねしたいことは沢山ありますが、一応この辺で。
よろしくお願いいたします。
ペンネーム:イノウエさん
勇気ある回答、本当にうれしいです。ありがとうございます。
今日はもう寝る時間なので、長い文は書けません。
明日、書こうと思っています。
この質問の回答者への私のコメント、や、私の日記「吃音が良くなったいきさつ」など、読んでいただければ、ありがたいです。
カンサンジュンさんや田中角栄さんなど、吃音が治った人はいます。
確かに、吃音歴が長く、かつ、正常な発声をしていた時期がない(幼児からの吃音者は治るのが至難かもしれません。
言友会活動には参加されていますか。
吃音は人それぞれに違っているので、一概に言えることは少ないのですが、まず、自分を責めることなく、自分のことを「よくやっている、精いっぱい頑張っている、並みの人間ができないくらいの努力をしている」と大いに認めて、ほめて、自分をいたわってください。
それでは明日また。
ペンネーム:イノウエさん
質問にも書きましたが、私も吃音のある間(約40年)は、自分が吃音であることを人に説明しようとしませんでした。どうせ分かってもらえない、たとえ分かってもらえたとしても、吃音は良くならないので、どうしようもないと悲観的に考えてです。
しかし、よく考えてみると、妻をはじめ、私の周囲にいる人たちは私の吃音をそっとして、それに特別な注意を向けないように配慮してくれたのではないかと思います。
吃音者は、吃音という障害のために、社会的な場で、様々な不利を経験します。恐怖や不安や緊張から、多様な回避行動が習慣となります。
この回避行動がまた、社会生活で不利を呼び、悪循環で、益々、自己嫌悪、結果、健全な自尊心が育ちません。
自尊心がなくては、人は社会の中で生きていけない。だから、自分の周囲に一人でもいい、できれば数人、仲の良い友達が必要です。みじめに失敗し落ち込むことがあっても、悩みを共有してくれる友人です。
自分は吃音でも、並みの人以上に、色々な努力をしているという、自己肯定感・自尊心を、常に、自分自身に語りかけることが必要です。
そういう仲間を得るには、言友会に参加したり、趣味の会に入ったりする方法もあります。
話は変わりますが、人生は変化や冒険や試練に満ちています。
吃音は大きな試練・変化です。
どうか、吃音を、嫌な試練と見るのではなく。あなた様なら、この重みに対応できる、この重みにふさわしいと。
私の場合、吃音は人生の3番目に大きな財産です。一番は娘が重度障害になったこと。二番は、精神障害の方との付き合い(殺されかけましたが)。
あまり、参考にはなりませんが、よろしくお願いいたします。