近くて遠きは田舎道

“遠くて近きは男女の仲”と言うが、近くても遠い友がいた。
ご近所の寄り合いで、隣り合った人が大先輩だった。
それも出身が、私の転勤先だった埼玉の志木市。
80歳になろうかと言うご夫婦で、楽しいお喋りが始まる。
  「職場も近いし、私より志木を良くご存知だ!」
奥様に私を紹介しながら、職場の話に夢中になった。

入社は東京で、今は和光市になっている白子工場だった。
その頃はまだ小さくて、町工場のようだったと言う。
社長もすぐそばに居て、よく怒鳴られたらしい。
鈴鹿に転勤になって始めて仕事らしい仕事に付いた。
定年前は閑職で、スタッフとして働いたが面白くはな