風野真知雄の「極道大名1」。

★3.2 新シリーズ初作。大名やくざの継続ではあるが10年後、今度は軸足が藩主のようだ。

丑蔵一家の縄張りも南は品川から北は神田川までに拡大しているのには驚いた。母親の辰も健在。

吉宗の将軍就任に関してはさらりといってしまったのは期待外れ。家宣の弟で館林の松平清武や尾張の継友を推すなど軽い展開。物語も大味なものになってくるのは仕方ないのかも。

通春(後の宗春)を久留米藩の養子にという話は実在したようである。

しかし久留米藩の享保時代は国許では大変な時代、雲霞による飢饉で数万人の餓死者を出すし、大きな一揆も発生する。その時は虎之助も隠居しているんだ