大島昌宏の「そろばん武士道」。

★3.7 幕末に財政改革を行った越前大野藩の内山七郎右衛門の物語。

天保13(1842)年、80万両もの借財の返済を託されたのは一介(80石)の藩士。年間の実収入が1万両余の藩が20年で返済できるのか。

藩士に面扶持を要求し、藩内には銀札発行、大坂をはじめとして日本各地に藩直営の物産店の開業、銅山の拡大、絹物・漆・煙草・和紙などの殖産、やがては廻船業に。

こうして17年後には債務の全額返済を達成し、無借金で明治維新を迎えた数少ない藩のひとつ。

七郎右衛門の素養はどこで養われたのか、組織をどうしたのか興味は尽きない。

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