一切の力が抜けた

苦しみから抜け出すための
ありとあらゆる方策が底をつき、

八方ふさがりで、
どうすることもできない悲しみに
打ちひしがれていた時、
鈴木大拙氏の「真宗入門」を手に取った。

「さとり」について
妙好人の庄松や
フランスの思想家ヴォルテールの言葉を以て
説明がなされていたのだが、
その箇所を読んだとき
私の中から一切の力が抜けた。

以下に挙げてみる。

「ヴォルテールは、
『人を救うのは神の仕事であって、
われわれにはまったく関係がない。
それは神に任せなさい。
われわれはそんなことで悩む必要はない。
われわれは神の仕事をさまたげてはならない。』
と言