高橋義夫 の 銀山仕置帳

★3.5 時代は江戸初期、関ケ原から10余年後のこと、奥州随一の院内銀山(昭和29年閉山)での物語。

出羽国雄勝郡の山の中、久保田藩(佐竹家)所有のこの銀山は全国有数の産出量を誇り大きな鉱山街を形成している。

越前朝倉家の遺臣で関ケ原では大谷軍で敗戦を迎えた助川十兵衛は、この地に流れ着き銀山奉行の梅津主馬助に拾われた。仕置番という役職を与えられ足軽30人を支配する。鉱山街全体の治安維持業務である。

物語は全8話で、鉱山街という特殊な世界での捕物帳のような設定。未だ世が収まらない時代で、盗賊や得体のしれない者たちも多い。遊女の駆け落ち騒ぎや幽霊騒ぎ、