運慶が負けた、阿修羅も負けた(興福寺・南円堂北円堂③)

不本意ながら、前回はちょっと熱くなってしまいました。

何しろ南円堂には3.3mの大観音坐像に2m級の四天王立像、奥行きを広げる法相六祖坐像。
これらが直径15mの八角堂の中にひしめいて、しかもずっと目の前にそびえているもんだから、終始見上げる形のアングルでの見仏を余儀なくされます。
そんなところに1時間近くいたせいで、スケール感がおかしくなっていたのです。

そして、その直後に入った北円堂のなんとも言えない過疎感。
すべてがこじんまりと感じ、初めて見たときから9年来、感じ続けていたオーラが、突然消滅したように感じました。
怖くて逆らえなかった親父に久し