藤井邦夫 の 招き猫- 新・知らぬが半兵衛手控帖(9)

★3.3 新シリーズ9作目。いつも感心するのは切絵図を忠実に描写していること。

「三下仲間」は神田明神下の裏通りの明神一家を抜けようとする若者。「出戻り」は大久保忠左衛門が仲人をした本郷御弓町の旗本から離縁された形の奥方。「招き猫」は鳥越明神の茶店の元の住人が盗賊の頭、茶店には巨大な招き猫が。「虎落笛」は不忍池近くの上野元黒門町で男に追われる粋な形の年増を助ける話。

神田八ツ小路は昌平橋、淡路坂、駿河台、三河町筋、連雀町、須田町、柳原通り、筋違御門の八方に通じるとの説明が。半兵衛の旦那はいつも粋な形の女に甘い。

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