連載:吾喰楽家の食卓

アブラカレイのムニエルと煮付

アブラカレイは、味醂漬を焼いて食べたことがある。
今回、冷凍物だが、切り身があったので、初めて買ってみた。
パックのラベルに、「ムニエルが美味しい」とあった。

昼餉は、同じくらいの大きさが二枚あったので、一枚でムニエルを作ることにした。
気合を入れて作ったが、期待外れだった。
身が柔らかく、バターの香も魚の脂に負けていた。

夕餉は、煮付にした。
幾分だが身がしまり、焼いた味噌漬に近い食感だった。
ムニエルで感じた、タラに似た魚臭さも和らいでいた。

物足りなく感じたのは、身が柔らかいことに起因しているのだろう。
フライにして、カリッとした衣に包めば、