梶よう子 の 三年長屋

★3.3 3年住んだら幸運が訪れるといわれる〈三年長屋〉には河童が祀られている。5軒ずつが向き合う棟割り長屋。住人は小間物商いのお増、古手屋の吉五郎一家、魚屋の定吉夫婦、八卦見の順斎、屋根職人の正蔵、穴蔵職人の熊八夫婦、水茶屋勤めのおれん、おしんと甘酒売りの多助姉弟、無職の権助、戯作者志望の菓子屋の勘当息子・豊太郎。

雇われ差配はさる小藩を致仕した左平次、表通りで楊枝屋を開いている。妻を亡くし一人娘のお美津は行方不明。この新米差配が店子と繰り広げる珍騒動。家主のお梅と下男の捨吉が抱える秘密とは。

どたばた劇ながら珍しく〈差配〉の役割というものを詳述し