新作です。

『無情の雨』

降り止まぬ雨音は記憶の鸚鵡(おうむ)返し

これから始まる過去の苛立たしさを攻め立ててくる

たしかにあの時の空は晴れ渡っていたのに

傘もささずに聞こえる雨音は
倒れ込む寝床の部屋中に
無情に鳴り響く

私以外誰が聴いているというのだ

わずかに感じる肌寒さは
誰が暖めてくれると言うのだ

何もかもお終(しま)いだ
お終いだ
お終いだ

(21-7-5)

※※※※※
あまりに長雨が続くと人は陰々滅々として過去に捕われます。
皆様お元気でしようか?
私はパーキンソン病がだんだん酷くなり歩くのが辛くなってきています。

カテゴリ:アート・文化