辻堂魁 の 黙(しじま)

★3.7 介錯人シリーズ。龍玄23歳、娘の杏子も2歳。

「妻恋坂」では「母ちゃん、堪忍」と言った修行僧は父親の罪により15歳になって遠島か出家かを選ばざるをえなかった幼馴染の十之助。

「破門」では幼い龍玄が10歳で入門した安永6年(1777年)から16歳頃までの話で、一刀流の大沢道場で剣の才能を見せるまで。

「惣領除」は家を守るために息子を自裁させたが、冤罪と気付き龍玄に己の介添役を依頼した後に恨みを晴らす小十人の父親。

「十両首」は元は公儀の侍だった貸金取り立ての男が最後は龍玄に首を落とされることを望む。

龍玄の無常心を杏子のあどけなさに置き