連載:例句

子規の詠んだ「月」

名月は どこでながめん 草枕

いろいろに 坐り直す舟の 月見哉

大名の ひとり月見る 夜中哉

名月や われは根岸の 四畳半

月見るや 上野は江戸の 比叡山

網引の 網引きながら 月見哉

あの枝を この木をきれと 月見哉

素麺の 滝に李白の 月見せよ
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素麺を滝になぞらえて水面の月を愛でる李白(りはく)の姿を想像して詠んだ句です。

カテゴリ:アート・文化