(日本経済新聞「夕刊文化」・・食文化研究家・斉田育秀「映画とグルメ」'21年9/15 夕刊より)
海外の映画を観ていると、異国の風俗や文化、中でも食文化に興味がそそられることがある。例えば・・(グルメ大国である)フランスの映画「シェルブールの雨傘」(1964年4月 日本公開)には、典型的なフランスの食卓が出てくる。
テーブルの上にはオリーブ油や塩、コショー、ワインビネガーなどが置かれているが、これはサラダドレッシングを自分で調合して食する為のようだ。
”手作り”ドレッシングのポイントはビネガー(酢)にあるが、日本の酢は発酵後(除菌のため)加熱する。