連載:二人旅

「尾瀬の思い出から:尾瀬④」

「足、マッサージしてみる?」
娘が言う。娘は新しく買った機械を棚から下ろした。

娘は「最初は『弱』でやってみたら」とボタンを押した。力強かった。二度目は強くした。まだ尾瀬の疲れが残っていたのだ。


尾瀬は今回も含めて4~5回行ったが、最初の思い出が楽しかった。家族だけでなく親戚まで含めて大型のマイクロバスを借りて行った。私は大学生で東京で一人暮らしをしていたから、家族みんなで行くのは格別だった。

新潟から行くのだが、土砂降りだった。キリンテキャンプ場で一泊した。その頃には雨は上がっていて、みんなで食べる食事は殊の外美味しく楽しかった。

あの頃父が