藤井邦夫 の 新・知らぬが半兵衛手控帖(14)-天眼通

★3.3 新シリーズ14作目。半兵衛の妻は初産で死に、墓は不忍池の西の祥慶寺にある。妻の顔は死んだ時の若いまま。

今回は2つの趣向。「天眼通」では珍しく14歳の子守の娘が本物の天眼通。あの霊験お初やおいちの様な人の見えぬものが見える能力。どうやって終わるのかと思ったが、熱を出してあっさりとただの娘に。

「小悪党」では奉行所を出て不審な行動をする与力の大久保忠左衛門を半兵衛の一行が尾行する話。すぐに理由を打ち明ける話で残念。

金沢藩の表現は珍しく、普通は加賀藩。熊本藩もあるからいいのかな、加賀のような国名は珍しい方かも。〇〇藩という呼び方は作家が使う