藤井邦夫 の 凶状持 新・秋山久蔵御用控(十ニ)

★3.3 新シリーズ12作目。
「兇状持」ではしゃぼん玉の話も。葦でしゃぼん玉液を吹くとあるが、液は何だろうか。当時は、ムクロジの果皮や焼いた芋の茎などの自然物が使われていたらしいが。

「守り神」では〈角手〉と〈鼻捻〉という捕物道具が登場した。由松も使う鼻捻に興味がある。もとは棒の先の綱で鼻を捻じり、馬をおとなしくさせる道具だったらしい。今の警棒もこれが元なのだろうか。

「目利き」では、「便り屋(たよりや)」が登場する。料金を取って手紙を届ける町飛脚をそう呼んでいたようだ。当時は、便利屋とも呼ばれたらしい。

「和泉橋」では刀の研屋の仕事が紹介される