連載:薩摩よみうり俳句

薩摩よみうり俳句22.1.18(火)

読売俳壇 1月18日 火曜
俳句 渕脇 護 選

フランスパンスープに浸す三日かな 鹿児島 窪見 れい
(評)「三日」が新年の季語。おめでたい正月気分も、またおいしいお節料理も三日目に入ると、新鮮味に欠け飽きてくる。その微妙な気持ちがフランスパンに手を出すことになった。カタカナを重ねて、言い得て妙の正月俳句!

薄紅を差して春着の列の中      霧島 秋野 三歩
初日差す長寿の眉の家系かな   薩摩川内 石堂 絹子
正月や古き記憶の映画館       霧島 内村としお
マフラーの子に伸びて来し象の鼻 薩摩川内 大平 正通
空の青写して利根の水面かな 千