連載:人間関係・交わり

父古畑種基・小酒井不木・江戸川乱歩・松本清張(1745)

 今回の突然の取材申し込みで、先方の知りたかったことの一つは、父古畑種基と作家松本清張との接点、関係であったろう。何しろ、そのディレクターは、まだ43歳。父が83歳で死去したのは47年前、下山事件が起こったのは、1949年7月だから、73年も前のことだから、もちろん彼の生まれるはるか以前のことばかりだ。したがって、文献を通し、資料を通して、下山事件のことも、父古畑種基のことも、松本清張のことも知るばかりだ。
 それ故に、古畑種基のことも、松本清張のことも、古畑種基と松本清張の関係も、リアルに知っているわけではない。だから、清張さんと父との関係のことを訊く