宮部みゆきの「よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続」

★3.3 シリーズ8巻目、3つの物語。

「賽子と虻(さいころとあぶ)」
上州の村で玉の輿の縁談があった16歳の姉が、村の娘の妬みで虻に祟られた。その身代わりになった弟の11歳の餅太郎が経験した神の世界の物語。この地方で祀るのは博打の神様〈ろくめん様〉、そこに居候しているのが〈虻の神〉だった。餅太郎は八百万の神が集う旅籠町で奉仕することになるのだが、半分あの世に足を踏み入れた状態で、その運命も定かでない。

「土鍋女房」
どこかの川にある〈三笠の渡し〉を務める喜代丸と妹のおとび。水神様の化身とする3つの笠岩がある。渡し場にあった土