今村翔吾 の 「茜唄(あかねうた)上」

★3.2 清盛の4男、平知盛から見た平家物語。上巻は各地で反平家の反乱が起き、最後は瀬戸内で木曽義仲軍との戦まで。

清盛が一門を一人でまとめ、あらゆることを決めていくスーパースターとして描かれる。だが、それがゆえに、清盛が死ぬと、残された者は何をやってよいかわからず右往左往するのみ。一門もバラバラになっていく。

そんな中、朝廷とそれを取り巻く官僚に政を任せれば武士は滅亡するしかないと考えた清盛は策を知盛に遺言した。日本版の天下三分の計である。頼朝もそのために生かしたという。このあたりから読む気をなくした。平家内の話は面白いのだが、残念。