5月30日 俳句
俳句 大川畑光詳 選
アマゾンに眠る同胞ホトトギス 霧島 薗 孝湖
(評)ブラジルへの日本人移民は1908年に開始された。コーヒー農園での過酷な労働から始まり、大変な苦労の末、多くが自作農として独立したという。作者の血縁にも、そういう方がアマゾンの地に眠っておられるのだ。「不如帰」は
「帰るに如かず」(帰るのが一番だ)の意味を持つ。故国を遠く離れて眠る同胞の望郷の念を思いやったのである。
名づけ親募る五月の動物園 鹿児島 池田 貴之
野を進む母の葬列緑さす 霧島 久永のり尾
夏雲や