岩井三四二 の 津軽の髭殿

★3.4 津軽を統一した大浦右京亮(弘前藩初代藩主・津軽為信)の生涯を描く。出自については諸説あるようだが、ここでは久慈郡(岩手県北部)を領する久慈治義の庶子としている。

久慈氏はもともと南部氏の一族で、当時は上ノ久慈家と下ノ久慈家に別れていたが、久慈治義は上ノ久慈家。南部氏の津軽進出で下ノ久慈家が大浦城主となっていた。

治義の後継である信義にうとまれた側室(右京亮の母)は幼い右京亮を連れて大浦氏を頼り、大浦氏の親族で堀越の館の主・町井飛鳥の後妻となった。右京亮はここから跡継ぎのいない大浦城に養子に入って大望を抱く。

津軽の地を統一し天