連載:俳句帳

8月の俳句帳(124)令和五年8月31日

1)銀鱗の燦めく川面(かわも)水の秋

2)山頂より棚田降下秋茜(あきあかね)

3)山寺の梵鐘(ぼんしょう)途絶え虫の声

4)堀川の水ホバリング銀やんま

5)夜の庭炎夏よ去れとちちろ啼く

6)打ち水の坪庭凜(りん)と静まれリ

7)青柚(あおゆ)軸ぬるめ煎茶(せんちゃ)の赤絵碗

8)雨後の寺苔滴(したた)りて風を呼ぶ

9)山寺の筧(かけい)さらさら風の秋

10)落ち蝉を突きし鳥の川辺道

11)清流の水音涼し藍涼し

12)鴨川に舟を浮かべて風涼し

13)湧き水に惹かれ水面へ水馬(あめんぼう