連載:俳句帳

7月の俳句帳(123)令和五年7月31日

1)桟(さん)ずらし風の取り入れ夏障子(しょうじ)

2)地蔵道(みち)浴衣(ゆかた)に下駄の似合う里

3)草木染め淡色涼し竿に干す

4)雷雲や一雨欲しき萎(しお)れ庭

5)古寺(こじ)羅漢(らかん)炎天耐へて顔の笑み

6)初蝉や並木散歩の雨上がり

7)緑陰(りょくいん)のトンネル過ぎて鳥の声

8)炎帝を避けて物陰外歩き

9)海渡るアサギマダラの旅の蝶

10)朝繁み落とす揚羽の影涼し

11)風鈴の連なる古刹(こさつ)風至福

12)釣り忍(しのぶ)筧(かけい)水音風そよぐ

13)四枚(よ