藤井邦夫 の「逃れ者 新・秋山久蔵御用控(十七)」

★3.3 新シリーズ17作目。4編の内1編は大助が絡むのが定着したよう。

「微笑み」では大助が湯島学問所からの帰りに日本橋の高札場で事件が起きた。悲鳴を聞いた大助が見ると羽織を着た男が倒れており、取り巻く人の中から大助にぶつかりそうになって去った粋な形の年増がいた。大助が男に駆け寄ると、脇腹を刺されており、大助は医者を呼んでくれと叫ぶ。

そこへ駆けつけたのが北町の同心、倉本新兵衛と手先の鶴吉。有無を言わさず、大助を犯人として自身番に引っ張ろうとする。秋山大助と名乗ったにもかかわらず。大助もカッときて投げを打ち、鶴吉の腕をとって投げ地面に叩きつ