吉森大祐 の 「大江戸墨亭さくら寄席」

★3.3 可楽の弟子の噺家仙遊亭さん馬に弟子入りし、下働きを務める小太郎は15歳、両国橋東詰の広場で「墨亭さくら寄席」の名で辻説法をやる男が幼馴染の代助だと気が付いた。代助は小太郎の1つ上、本所林町の同じ櫻長屋で育ち、代助には体の弱い14歳の妹お淳がいた。代助は高名な医師に妹を見せるには20両いると、寄席で集めた客から仲間に掏摸をやらせていた。

櫻長屋の空き部屋に転がり込んだ小太郎と代助の奮闘が始まる。結局お淳の病は洋医にしか治せないと、長崎で学んだ佐藤泰然の手術に頼る。手伝うのは泰然の次男、松本良順と順天堂の若者。金の10両は、代助と小太郎が弟