梶よう子 の 「江戸の空、水面の風 みとや・お瑛仕入帖 4」

★3.3 シリーズ4作目。今回から文庫で出版。
兄の長太郎が亡くなって7年、世話になった森山のご隠居が亡くなって3年となる。お瑛は呉服屋の若旦那・寛平の紹介で成次郎と所帯を持ち、5歳の兄と同じ名の長太郎がいる。

成次郎は兄と同じ仕入れを担当。依然、橋を渡るのが苦手で猪牙舟の腕は落ちていない。前半は家族の話が中心だが、お瑛が新しい商売、品物の仲介を思いつく。後半は、親代わりのお加津が営む柳橋の料理茶屋「柚木」が乗っ取られそうになる話。

数え5歳の長太郎が不自然に大人びていること、述べられない成次郎の前身が気になる。物語が盛り上がらないのは商売