ベートーヴェンの 交響曲第2番・第4番をワルター指揮のLPで聴く

2021年の10月以来の鑑賞。
交響曲第2番。
第1楽章のアダージョの序奏から主部に入ると、力強く音楽は進行する。ワルターの演奏は力みがなく暖かい。ソナタ形式による主題の対照も味わい深い。溌溂とした演奏だ。
第2楽章はラルゲット。さりげなく転調するところは、モーツァルトの緩徐楽章にも似ている。旋律の美しさ、和音のふくよかさを伴った抒情性のある音楽をワルターは気負いなく演奏する。
第3楽章はスケルツォ。ベートーヴェンが初めて交響曲の中にスケルツォを取り入れた楽章だ。音楽には活気と前進性があり、しかもトリオとのコントラストの妙は、後の交響曲でも聴くこ