モーツァルトの ヴァイオリン協奏曲第1番・2番・ ロンドをカントロフのヴァイオリンで聴く

2018年12月以来の鑑賞。
ヴァイオリン協奏曲第1番。
第4番の開始にも似た幸福な気分に満ちた音楽だ。ここでのカントロフも軽やかながら芯の強い、そして軸のぶれない演奏を展開する。音色は暖色系だ。転調による表情の移ろいにも趣がある。
第2楽章はアダージョ。おそらくそれほど規模の大きくないオーケストラだろう。安定感と豊かさ併せ持つ響きは、カントロフのヴァイオリンとの融合に潤いがある。加えてカントロフのヴァイオリンはあたかもモーツァルトの音楽をいつくしむかのようだ。低音域の豊かさ、高音域の繊細さ。カントロフの良さが発揮されている。
最終楽章のプレストは生命力