バルビローリの指揮で聴くシベリウス 交響曲第3番・4番

2018年1月以来の鑑賞。
交響曲第3番。
何度となく聴いて感じられるのは、3番以降の曲はこれまでと趣が異なるということだ。第2番でのロマン的な気分、抒情的な雰囲気は少しはあるものの、曲全体の長さ、楽章の構成といい、簡潔さと濃度の高さが顕著になっているように思える。
第1楽章でも同じような旋律の楽句とリズムが繰り返されるが、音楽はむしろ純度と深みを増している。
第2楽章はアンダンテ。オーケストラの響きは研ぎ澄まされ、夾雑物を排した感がある。特に木管楽器と弦楽器の呼応はある種の厳しさが漂う。
第3楽章は動きの多い音楽だが、旋律やリズムには甘さや複雑さはない