連載:俳句帳

4月の俳句帳(132)令和六年4月30日

3月から4月になり、桜の季節となっても心がときめかないのです。夜も深い眠りが出来ません。これは加齢のせいでしょうか。

1)ゆらゆらと雑木朝庭初揚羽

2)水瀬音合わす岸辺の草青む

3)瓦(かわら)打つ雨に不眠の春愁い

4)麺茹でて薬味は庭の三つ葉芹(せり)

5)水脈(みお)引きて浮かぶ堀川残り鴨

6)城郭を囲んで濠面(ほりも)風光る

7)暗森に陽射す杣道(そまみち)風光る

8)鶯餅(うぐいすもち)皿に聲待つ庭茶室

9)友の来て干菓子の接待春座敷

10)にょきにょきと蕾(つぼみ)突き出す垣躑躅(つつじ)

11)畦道(あぜみち)を過ぎて甘