「本屋大賞」の日記一覧

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【読書】線は、僕を描く

【読書】線は、僕を描く 題名:線は、僕を描く 作者:砥上裕將  この作品を最初に知ったのは、雑誌に連載されていたコミックでだった。  水墨画の世界を描く作品の物珍しさで、連載を欠かさず読んでいた記憶だ。  墨だけで描かれる絵と、基本的に黒インキで描かれるコミックの世界は、表現するには相性が良い気もするが、コミック雑誌用に印刷されたもので見るからか、小さなコマに落とし込まれた形で見るからか、あ…

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「本屋大賞『成瀬は天下を取りにいく』」

滋賀県に行った事などない。新幹線で通過するかしないかも判然としない。 そこに天才少女がいる。頭脳明晰眉目秀麗、こんな四字熟語じゃ言い表わせない爽快な少女だ。今風の「空気を読み」、上手に周りに合わせるとか、目立たないように生きるとか、そんなの一切無関係。 『本屋大賞』という文字の前に私は無力だが、更に『55万部突破』。だが、『成瀬は信じた道をいく』をよくよく見ると『本屋大賞受賞作続編』だったし…

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【読書】博士の愛した数式

【読書】博士の愛した数式 題名:博士の愛した数式 作者:小川洋子 2004年本屋大賞受賞作品  創設された本屋大賞での、第一回目の大賞作品。  当時、本屋大賞の事は知らなかったが、映画化された事でタイトルだけが記憶にあった。  シングルマザーの家政婦「私」が、ある老数学者の世話をする形で派遣される事になった。  依頼者は、彼の義理の姉。  これまで何人もの家政婦が続かなかった老数学者には…

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「花と本」:本屋大賞『汝、星のごとく』

芽が出ている。テッポウユリやカサブランカのように、中央に一本の太い幹があるのではなく、細く細かい葉が沢山出ている。 去年の夏、昔からあるオレンジ色のユリをあちこちで見かけた。開花期間も長いと気付き、欲しくなった。調べるとオニユリらしいが、販売されているのは「食用ユリ」とあり、半信半疑で注文した。 11月に届いた「タキイ」の食用ユリを植えたが、年末におせち料理用の百合根が売られているの…

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「大金を持って電車に乗った」

自然に笑みが溢れる。私は大金を持っているのだ、と思っていたのは「グリーンクラブ」に着くまでだった。 いつも出入り自由な場所が門扉で閉まっている。正面玄関からしか入れない。受付に女性がいて入場料500円を徴収している。私は山野草を買いに来ただけだが、そこを通過しないと売り場に行けない。 直ぐそこに盆栽展のポスターにあるウン千万円してもおかしくない大きな盆栽が飾られている。枯れた白い…

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「本屋大賞『同志少女よ、敵を撃て』」

本を読まない期間が続いた。買ったはいいが積ん読だけの本が何冊もあった。中でも気になっていたのは「2022年本屋大賞」。『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬著 早川書房。表紙は美しい少女が銃を構えた絵。今までの文芸書にはない雰囲気だ。 ところが最初の1頁で本の世界に引きずり込まれる迫力満点の一冊だった。 「照準線の向こうに獲物を捉えたとき、心は限りなく『空』に近づく。単射式ライフルTOZ_…

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逢坂冬馬著『同志少女よ敵を撃て』読了

テレ東ワールドポリティクスの豊島キャスターが紹介していて、すぐにネットで注文した本です。 「ロシアの論理」で読み解くウクライナ危機【豊島晋作のテレ東ワールドポリティクス】(2022年2月9日) https://youtu.be/9j_-bJnp3Z8 本屋大賞も受賞したようです。 https://youtu.be/UMtyuDWNUHA 第二次世界大戦での独ソ戦を舞台に、母親をはじめ自分…

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『残月』

あの月を何と呼べばいいのだろう、「残雪」があるのだから、やはり「残月」もあるのだろうか。ザンゲツ、響きが見ている光景に似合わない。 朝6時半に家を出ると明るくなっている。玄関は西向き。空には不思議な月が丸く見えていた。 夜の煌煌とした感じは消え失せ、かといって昼間の儚さもない。もっとはっきりと自分を主張している。 色は矛盾した言い方だが、濁りのある透明感。和菓子のスアマを水色に…

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涙のわけ

昨日の日記は、『「神様のカルテ」に涙する』でした。 涙のわけを映画を観に行った時に 以前に書いてありました。 今回は、「新章神様のカルテ」に涙したのですが・・ 涙の意味が少し違っています。 映画の感想を書いてみます。 *** 作品解説・紹介 - 神様のカルテ *** 本屋大賞を受賞した夏川草介の同名の ベストセラーを映画化。 夏目漱石の熱烈な読者である内科医の主人公が、 末期がん患…

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本屋大賞

第1回(2004年)  「博士の愛した数式」小川洋子 第2回(2005年)  「夜のピクニック」恩田陸 第3回(2006年)  「東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜」リリー・フランキー 第4回(2007年)  「一瞬の風になれ」佐藤多佳子 第5回(2008年)  「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎 第6回(2009年)  「告白」湊かなえ 第7回(2010年)  「天地明察」冲方丁…

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本大賞

芥川賞は、レコード大賞で云えば新人賞だろうか。 一方、直木賞はある程度実績を積んだベテランに贈られる賞だ。 従って芥川賞は一発屋で終わってしまう人も稀にはいる。 むしろ選考委員が大変なのではと推察する。何しろ委員には有名作家がズラリ。 自分が書く時間を犠牲にして他人の書いたものを読むのだから。 もしかしたら最初の数ページ読んだだけで面白く無いと思ったらスキップする方がいるかも知れない。あく…

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えっ!?すでに読んでいたの!?( ;∀;)

気ままな定年退職者兼 アパートオーナーの小生。 全ての時間は自由になるので 気ままな毎日を送っている。 先月は レンタルビデオにふける日々を送り 宅配ビデオ 20本ほどにおぼれていた。 数日前から 読書三昧の時間に戻り ここ数日で 1.たとえ天が堕ちようとも(アレン・エスケンス) 2.白鳥とコウモリ(東野圭吾) 3.地下潜行 高田裕子のバラード(高田武) と立て続けに読破した。 いま 小生…

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ベルリンは晴れているか

深緑野分 「ベルリンは晴れているか」を読了した。 冒頭から 読み進んでいく分には 快調かつ楽しい読書。 内容としては ドイツ敗戦後のベルリンで 17歳の孤児 アウグステが かつての恩人であった クリストフ・ローレンツの 死に際する謎を解きに ベルリン市内を 駆け回りながら 探索する という物語。 途中までは 過去に戻る著述もあり ナチ政権獲得からの ドイツ市民生活を 覗き見るような…

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「居場所がない」:『流浪の月』

テレビのニュースは殆ど見ないし、テレビ番組は録画したものしか見ない。おまけに新聞も数日分溜まってから漸く目を通す。文字通り「目を通す」だけで見出しだけ見て読みたい記事は切り取ってノートに貼ってから読む。 私も立派な「浮世離れした人」だろう。これを子供に分かるように説明すると「マイペースすぎてやばい人」だ。 「お母さんは我慢をしない。だからママ友が一人もいない。しかし、その事を全く気にしてい…

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「カミュはノーベル文学賞をとったけど、これは」:『アーモンド』

コロナのお蔭で新しい発見が次々出てくる。読書もその一つ。 この本を読み始めて直ぐに映画『パラサイト』を思い出した。 映画は確かに強烈な力を持つ。映像という視覚に訴える武器がある。人は視覚からの情報が最も多いという。そして音声、盛り上げる音楽。 文学は面倒くさい文字だけ。自分で読む気になっていないと、全く入って来ない。だが、一度引きずり込まれると、そのリアルさは映画の比ではない。 こうして…

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映画、羊と鋼の森

3日連続で快晴、気温も猛暑。 梅明けしたのではないかと思わせるような日が続く。 明日からも連続するような予報だ。 朝から冷房が効いたスポーツジムに行く、いつもの日課だ。 今日行く予定であった株主総会もこの暑さではキャンセル。 会場の羽田空港ビルまでは遠すぎる。 もう一社は行くに値しないような業績の会社。 昼過ぎに帰宅した。 することもないので、3時過ぎから映画に出掛けた。 映画館は暑いときは冷房…