よろづ屋の一燈吹雪く峠越 ほんだゆき 古里は住みよし春の吹雪くとも 三浦恵子 峰隠す吹雪見てをり余呉の駅 大井邦子 吹雪のなか電車きて舟のようなり 斉木ギニ 猛吹雪天地無きごと白一色 川越勢津子 吹雪来て能登朝市の早仕舞 坂上香菜 地吹雪の帯走りたり滑走路 大坪景章 吹雪去り星のきらめく露天風呂 檀原さち子 地吹雪やするめと地…
したたかに柿の葉鮨の締まりけり 長谷川櫂 古志 木桶に一杯生桜海老のチラシ アロマ 皿に盛る鰻茗荷の散らし寿司 アロマ 我老いて柿の葉鮓の物語 阿波野青畝 蓋とりて柿の葉鮓は築くごとし 皆吉爽雨 泉声 柿の葉鮓ほおばれば雨響くなり 高澤良一 ぱらりとせ 桶に漬け鰹の手捏ね寿司 アロマ 柿の葉鮨うす紅葉せる一葉かな 和田祥子 柿の葉鮨少しもみづ…
あなご鮨うまし夕潮満ち来たり 谷迪子 あをあをと降る葉の見えて一夜鮨 鷲谷七菜子 花寂び 以後 穴子鮨母バイキングで幾つも アロマ おろされし大石いづこ鮓を食ふ 皆吉爽雨 泉声 お蚕休み鮨食む暮れの雨しろき 太田鴻村 穂国 かぶら鮓食うべ即ち賀客たり 高濱年尾 年尾句集 この宿や飛瀑にうたす鮓の石 飯田蛇笏 山廬集 したたかに柿の葉鮨の締まりけり 長谷…