「ヒミコ」の日記一覧

会員以外にも公開

〔六根清浄と智慧の源流〕羽衣伝説

ここで、ちょっと一息。羽衣伝説は世界各地にあるらしい。日本では、『近江国風土記』記載の余呉湖にまつわる伝説、『丹後国風土記』にある京丹後市峰山町を舞台とする伝説が有名だ。 『丹後国風土記』では、悲劇に遭った豊宇加能売(とようかのめ)が男神天照大神、天照大御神、火瓊瓊杵、丹後海部家に寄り添ってきた豊受姫とどう関係するのか定かでないが、この機会に「羽衣伝説」を通して、当時の天女の心意気と共に、俗人…

会員以外にも公開

〔六根清浄と智慧の源流〕南伝仏教の東アジア流入

①我が国では縄文時代の昔から、五帝期の神仙思想、天竺風の習慣・来世観・石の文化、さらに初期仏教に似た教義が根づいていた。このことから、「東の海上に神仙郷がある」との噂が何度も春秋期の中国に伝わり、斉の威王・宣王、燕の昭王らが東海上に探検隊を送るのであり、儒教を弾圧した秦始皇帝も神仙思想に心を開き、不死不老の仙薬を手にしたいと徐福を遣わしたのだ。 邪馬台国時代、この種の神仙観が鏡の模様となって現れ…

会員以外にも公開

〔六根清浄と智慧の源流〕謡曲白髭と仏法・山王信仰の聖地

①湖西線高島駅から南に降ると、比良・志賀・蓬莱・和邇、比叡山坂本・大津京など古代にちなむ駅名が連なっている。比良は海神族と思しき比良明神、志賀は志賀海神社や安曇氏、蓬莱は海神・大山祇神との因縁が深い。和邇は海神配下の鰐族末裔だ。志賀の真西には、蓬莱山がそびえており、比叡山坂本は日吉大社の鎮座地、大津京は天智天皇が近江大津宮を開いた処である。 振り返ると、富士山・熊野山・熱田神宮の地がかつて蓬莱山…

会員以外にも公開

〔六根清浄と智慧の源流〕シュメル神話と十六菊花紋

①前四○○○年代、日本語に似た言語を話すシュメル人がメソポタミア南部に移住してきて、自分たちの先祖が天地を創造したとする最古の神話を創り上げた。当初は、口伝えだった。 その後、楔形文字や青銅器文化を発達させ、ウルク、ウルなどに世界最古の都市国家文明を築く一方、天空の神で頭に角のある太陽神を最高神や都市の守護神として崇めてきた。 我が国における太陽(日)神や牛頭天王に対する信仰は、これに由来するら…

会員以外にも公開

〔六根清浄と智慧の源流〕宗教はミトラ教に始まる

〔ミトラ教〕、牛の角を生やした太陽神の女神ミトラは、シュメル神話に出てくるメソポタミア生まれで雄牛の角をもつ王冠をかぶった太陽神アン(天の神)の流れを汲むらしい。 ☆前三○○○年代、太陽神アンは救世主、契約を司る神として、メソポタミアやオリエントで崇められ、後にヘブライ社会、ギリシャ・インド・キリスト圏に姿形を変えて広まった。 ☆皇室の紋章である十六八重菊花紋は、シュメルの太陽神アンの象徴、ある…

会員以外にも公開

〔六根清浄と智慧の源流〕太陽神の女神ミトラと牛頭天王と仏陀ゴータマ

①西アジアでは、イラン高原でゾロアスター教の興る以前から、ミトラ多神教など様々な神々がイラン系アーリアの間で信仰されていた。世界最古のミトラ教は、ゾロアスター教、ギリシャ教、仏教、キリスト教、中央アジアで救済を説いた弥勒信仰などに多大な影響を及ぼしてきた。 その一つ、頭に角を生やした太陽(光明)神の女神ミトラ(ミスラ)を祀る密儀宗教は、人気が高く、アケメネス朝ペルシャ帝国(前五五〇~前三三〇年)…

会員以外にも公開

〔『邪馬台三国志』歴史物語編、解説編〕今秋に同時発売のお知らせ

〔『邪馬台三国志』歴史物語編、解説編〕今秋に同時発売のお知らせ 1『邪馬台三国志』歴史物語編、492p、販売価格1800円 『邪馬台三国志』邪馬台国の国々など解説編、258p、販売価格700円 完璧な歴史物語に仕上げるべく三度も校正を繰り返し、思わぬ月日を費やしてしまいました。 念のため、最終の校正に取りかかります。今秋には、同時発売の予定です。 2『邪馬台三国志』の執筆生活や長年の人生経験から…