さんが書いた連載短歌、百人一首の日記一覧

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[三十六歌仙]36 平兼盛。真っ赤になっちゃって

三十六歌仙シリーズ、これで最後になります。 ■■平兼盛■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-035.jpg しのぶれど 色にいでにけり わが恋は 物や思ふと 人のとふまで 誰にも知られないように隠していたのに 私の恋心は顔に出てしまったようだ 出ましたね。 百人一首にも選ばれていて同じ歌 http://sskm…

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[三十六歌仙]35 壬生忠見。拒食症で

三十六歌仙シリーズ、ラスト2、麻雀でいうとリーチでございます。 そうか、最後の二人はこの因縁の壬生忠見と平兼盛でいくわけね ■■壬生忠見(みぶのただみ)■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-034.jpg こひすてふ わが名はまだき 立ちにけり 人しれずこそ 思ひそめしか 恋をしているという私の噂が、早くも世間に知れてし…

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[三十六歌仙]33 大中臣能宣朝臣。不安定なリズム

三十六歌仙シリーズも残り少なくなってきました。 ■■大中臣能宣朝臣(おおなかとみのよしのぶあそん)■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-033.jpg http://sskmszm.com/?p=7666 みかきもり ゑじのたくひの よるはもえ ひるはきえつつ ものをこそおもへ 御垣守(みかきもり)である兵士のたく火が、…

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[三十六歌仙]32 清原元輔。松よとはに

三十六歌仙シリーズ ■■清原元輔■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-028.jpg 契りきな かたみに袖を しぼりつつ すゑのまつ山 なみこさじとは かたく誓いましたよね お互いに涙した袖をしぼり 「末の松山」が決して波を被らないように 二人の愛も変わらないと。 あの清少納言のお父さんです。 百人一首で…

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[三十六歌仙]31 藤原仲文

写真つきはこちら http://sskmszm.com/?p=38382 三十六歌仙シリーズ、残り少なくなってきました。 ■■藤原仲文(ふじわらのなかふみ)■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-032.jpg おもひしる 人にみせばや よもすがら わがとこなつに おきゐたるつゆ (情趣を解する人に見せたいものだ。一晩中この撫子に置いてい…

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[三十六歌仙]30 中務。伊勢の娘さん

体調はすっかり良くなりました。 ご心配おかけし申し訳ございません コメントもいろいろいただきましてありがとうございます。 改めて、皆様に支えられているでーこんだと確信しました。 重ね重ね、ありがとうございました。 写真つきはこちら http://sskmszm.com/?p=38010 三十六歌仙シリーズです。 ■■中務(なかつかさ)■■ http://sskmszm.com/wp-con…

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[三十六歌仙]29 小大君

■■小大君(こおおきみ)■■ 大井河そま山かぜのさむけきに岩うつ波を雪がとぞみる http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-031.jpg 残念! いくら探しても、現代語訳が見つかりませんでした。 まあ、そういうこともありますね 「そま山」というのは、木材を切り出すための山です。 ■■小大君■■ 小さいのか大きいのか はじめ円融天皇の中宮藤原媓…

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[三十六歌仙]28 藤原高光。さるとらへびよ、わしが相手だっ

■■藤原高光■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-014.jpg 春すぎて ちりはてにけり 梅の花 ただかばかりぞ 枝にのこれる 春が過ぎて散り果ててしまった梅の花であるが、ただほんのわずかばかり枝に残っている ■■藤原高光■■ 藤原高光は当時大人気だった人物 あの藤原氏北家の右大臣藤原師輔の八男 超セレブのお坊っちゃま お母さんは斎宮…

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[三十六歌仙]27 藤原清正。代理で恋の歌を送っときました

■■藤原清正(きよただ)■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-025.jpg 天つ風 ふけひの浦に ゐるたづの などか雲居に かへらざるべき 天つ風が吹くという名の吹飯の浦にいる鶴が、どうして雲の上に帰らないことなどあろうか。 ――そのように、私もいつかは再び昇殿を許されるであろう 今で言うところの和歌山県知事として赴任するとき 紀伊の…

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[三十六歌仙]26 斎宮女御。あの調べ

三十六歌仙シリーズです 三十六歌仙で5人しかいない女流歌人です ■■斎宮女御■■ 袖にさへ 秋のゆふべは しられけり きえしあさぢが 露をかけつつ 袖にさえ秋の夕暮はそれと知られます。 浅茅の露のように儚く消えてしまわれた帝をお偲びしては、涙を注ぎかけて。 三十六歌仙シリーズでは、斎宮にかかわる歌を2首紹介しました。 皇室の娘が、伊勢神宮へ行って神に仕える 若い女性なのに男性関係を絶たなきゃ…

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[三十六歌仙]25 源信明。愛しているよ。私もよ

■■源信明(みなもとのさねあきら)■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-022.jpg ほのぼのと 有明の月の 月影に 紅葉吹きおろす 山おろしの風 ほのぼのと明けてゆく有明の月の光に山から吹き下ろす風に紅葉が舞っているのが見えます ■■源信明■■ 光孝天皇の曾孫です 村上天皇代、名所絵の屏風歌などを奉る歌では定評のある人 中務(なか…

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[三十六歌仙]24 藤原元真。卯の花だらけ

写真つきはこちら http://sskmszm.com/?p=37242 ■■藤原元真(ふじわらもとざね)■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-030.jpg 咲きにけり わがやま里の うの花は かきねにきえぬ 雪と見るまで 自分の住んでいる山里では卯の花の花盛りで、垣根に消えない雪が積もっているようだ 卯の花は、ウツギの事 http:…

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[三十六歌仙]23 藤原敦忠。叶わぬ恋、そして命

■■藤原敦忠■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-024.jpg いせの海 ちひろのはまに ひろふとも 今は何てふ かひかあるべき 伊勢の海の広大な浜に行って拾うとしても、今はどんな貝があるというのでしょうか。 もはや伊勢斎宮となられたあなたを、いくらお慕いしても、何の甲斐もないでしょう。 ■■藤原敦忠■■ あの藤原時平の三男です。 時…

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[三十六歌仙]22 藤原朝忠。斎宮に行ってらっしゃい

写真つきはこちら http://sskmszm.com/?p=37060 ■■藤原朝忠■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-023.jpg よろづ世の 始めとけふを いのりおきて 今行末は 神ぞしるらん 万代も続く御代の始まりとして、今日が佳き日であらんことを祈っておきましょう。 そしてこれから後のことは、ただ神のみぞ知っておりましょう…

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[三十六歌仙]21 源重之。事情を分かってあげたい

■■源重之■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-020.jpg なつかりの たまえのあしを ふみしだき むれゐるとりの たつそらそなき 夏刈が行われて、美しい入江の蘆《あし》はすっかりと刈り取られてしまった。 その蘆の切り株を踏みしだいて鳥が群れている。 せっかくの住みかが荒らされて、途方に暮れているのだ。 空へ飛び立っていかないのは、そ…

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[三十六歌仙]20 坂上是則。大ヒット歌もう一度。

三十六歌仙シリーズ ■■坂上是則■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-029.jpg みよしのの 山の白雪 つもるらし ふるさとさむく なりまさるなり 吉野の山では今ごろ白雪が積もっているのだろう、この古都・奈良の都でも寒さが増している あの有名な征夷大将軍、坂上田村麻呂(たむらまろ)のひ孫。 坂上氏の家系図を遡(さかのぼ)ってみると、…

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[三十六歌仙]19 大中臣頼基。子の日の遊び

三十六歌仙シリーズ ■■大中臣頼基(おおなかとみのよりもと)■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-018.jpg 子日(ねのひ)する 野べに小松を ひきつれて かへる山ぢに 鴬ぞなく (子の日の小松引きのように、多くの子供を引き連れて帰る山路に鶯が鳴いている) ■■大中臣頼基(おおなかとみのよりもと)■■ 大中臣頼基は神祇官をつとめつつ…

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[三十六歌仙]18 素性法師。一瞬の千年

■■素性法師(そせいほうし)■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-009.jpg 音にのみ 菊の白露 夜はおきて 昼は思ひに あへずけぬべし 噂にだけ聞いてあなたを思っていると菊に置く白露のように夜は 「起きて」、昼は耐えられず消えてしまいそうな気持ちです 百人一首ではこちら http://sskmszm.com/?p=15177 今来…

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[三十六歌仙]17 源宗于。人目も草も かれぬと思へば

写真つきはこちら http://sskmszm.com/?p=36456 ■■源宗于(むねゆき)■■ http://sskmszm.com/wp-content/uploads/A030-021.jpg 山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば 山里は冬こそ寂しさが増すように感じられることだ 人が訪ねてくることもなくなり 草も枯れてしまうと思うので 百人一首と同じ歌に…