あさのあつこ の 地に滾る(たぎる)

★3.4 「天を灼く」の続編。

伊吹藤士郎は汚名を着せられ切腹した父の潔白を明かすため、証拠の書付を江戸に向かう学塾の師・御陰八十雄に託した。

己は腹違いの兄・柘植左京とともに囮となって脱藩し江戸へ向かう。深川の黒松長屋に住みついた藤士郎は左京とともに天羽藩下屋敷に出入りのある薪炭問屋讃岐屋の用心棒として働くことになった。

国許では左京とは双子の姉・美鶴と母・茂登子が農家の子供たちを相手に手習や花、針を教えることになった。

御陰と書付がどうなったか知りたい藤士郎と左京は側用人の四谷半兵衛に会おうとする。策をこらし下屋敷に乗り込み、四谷と御陰に会う