天野純希 の 南海の翼

★3.4 四国の戦国大名・長宗我部元親の生涯を描く。

土佐7雄の一家から頭角を現し土佐一国を統一、更に阿波、讃岐を追い詰め、最後は伊予にまで。四国をほぼ統一した時点で秀吉軍の圧倒的な兵力による四国征伐の憂き目に。領国は土佐一国に追われた。

自分の施策の結果にくよくよと悩む姿や、忍びを使っての暗殺指示などの暗い部分、家族をこよなく愛した人間元親がよく描かれている。

物語の中で明智光秀の謀反のきっかけや、長男・信親を失った戸次川の戦いでの仕掛けなど作者独自の考察も織り込まれ興味深い。

正室の千佐は将軍義輝の側近として活躍した石谷光政の娘で斎藤利三の異