今村翔吾 の 襲大鳳(上下) 羽州ぼろ鳶組

◆襲大鳳(かさねおおとり)上 羽州ぼろ鳶組★3.3
シリーズ11巻目。前作はこの巻で尾張藩火消頭だった伊神甚兵衛を登場させるための布石だったようだ。18年前、林大学屋敷火事で松永源吾の父・重内は亡骸となった。だが、そこにあるはずの甚兵衛の亡骸は見つからなかった。尾張藩火消を全滅させた者への復讐を狙っていたのだ。

新人火消のい組の慎太郎とめ組の藍助は市中回りの最中に市ヶ谷の尾張藩上屋敷の出火に出くわした。屋根が爆発したように爆ぜ、炎の上がり方が異常である。そして八重洲河岸定火消の頭取・進藤内記もその現場にいた。源吾はこの火事の異常さに着目、加賀鳶の大音勘