俳句 大川畑光詳 選
袋掛け噴煙の向きときに見て 鹿児島 上坪 満代
(評)袋掛けは果実を鳥や病虫害から守るために袋紙を掛けること。桜島なら枇杷の袋掛けであり、それは火山灰除けのためでもある。火山灰の吹かない頃を見計らって、身をかがめたり、脚立に上がったりして一つ一つ行う厳しい労働だ。袋掛けが終わると、山裾の枇杷畑は白い花が咲いたように見える。時折、音を立てて火山灰が降ってくるのである。
喧嘩してわかる本音や柚子の花 鹿児島 中村池塘子
灰汁巻の艶も馳走の端午かな 霧島 中久保早苗
あくまき
助っ人の少年きた