永井紗耶子 の 「木挽町のあだ討ち」

★4.0 この3年ぐらいの間で最高の作品と思える。
「木挽町の仇討」は木挽町芝居小屋の裏手で実際にあった、ある藩士の息子の16歳の菊之助が仇の作兵衛を討った話である。ところが2年後、その話が聞きたいと18歳の参勤交代で出府したという菊之助の友だという武士が現れた。そして森田座の裏方を務める5人の男に次々と聞き取りをおこなっていく。

「芝居茶屋の場」木戸芸者の一八
・芝居小屋の前で2、3人で寸劇や口真似をして客を呼び込む役目。吉原の女郎の子で生まれ、幇間の師匠に弟子入りした男。
「稽古場の場」立師(たてし)の与三郎
・役者に舞台で剣をふ