高橋克彦 の 「炎立つ 弐 燃える北天」

★3.5  2巻目、源頼義の陸奥守赴任から黄海の戦いまでを描く。鬼切部の合戦の年、永承6年(1051年)、経清は登任の代理として多賀城の守りについたが、京からは登任と平繁成の出家が知らされ、乙那からは、源頼義かが陸奥守に就任したとの報せ。

翌年の春、頼義は3000の兵を率いて赴任した。30年前には頼義の父・源頼信が同じ陸奥守で赴任している。安倍頼良の策は恭順、貞任は1人厨川の柵に立て籠もったことにした。国司の私闘介入は禁じられていることを利用したのだ。5月6日付で中宮・上東門院の病気平癒の非常大赦が発せられた。係争中のあらゆる問題の罪を不問にし、こ