ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」& 交響曲第4番をジュリーニの指揮で聴く

2019年3月以来の鑑賞。
ライブ録音であることを告げられていなければ、そうとは判断がつかないかもしれないほど、音が良い。
ジュリーニは例によってゆったりとしたテンポで音楽を進める。第1楽章で20分を超える演奏には接したことがない。しかし、全く停滞感はない。主旋律はもちろん、内声部もくっきりと浮かび上がる。ジュリーニの一音たりともゆるがせにしないという信念のようなものがあるのかもしれない。
第2楽章は葬送行進曲。透明度の高いオーケストラの響きによる演奏は、荘厳で、崇高でさえある。弱音での美しさを引き出すジュリーニの手腕はさすがだ。相変わらずテンポは